長崎県IR/カジノオーストリアと基本協定/総事業費は3500億円

長崎カジノ

長崎県は、佐世保市のハウステンボスで計画しているIR(統合型リゾート)について、優先交渉権者の「カジノ・オーストリア・インターナショナル・ジャパン」と基本協定を締結し、設置運営事業予定者として正式決定した。同社を代表とするグループは総事業費3500億円を想定し、年間840万人の延べ来訪者数を見込む。

優先交渉権者に特定した際の事業予定者審査委員会による付帯意見への対応として、同社は9月中旬にもグループの構成メンバーを明らかにする模様。また、11月には区域整備計画素案を示し、各施設の規模を公表する予定だ。

提案によると、「東洋文化と西洋文化の融合」をコンセプトに、長崎を拠点として「観光産業革命」を実現し、九州、日本、アジア、世界が融合する世界都市を目指す。

施設整備では、MICE(国際的な会議・展示会など)施設は、国際会議場が最大6000席、展示場が展示総面積2万㎡とする。魅力増進施設は、多種多様なプログラムを実施できる「モダンジャパン」をコンセプトにした複数の屋内外施設とする。

送客施設はショーケースやコンシェルジュ機能を備え、宿泊施設は国内外で高品質なホテル運営を展開する外資系ホテルブランドとし、ラグジュアリーからデラックス、スーペリア、高級旅館まで幅広い客層をターゲットとする。

来訪促進施設は、コンサートホールやパレスハウステンボス・ミュージアム、メディカルモールなどを計画。カジノ施設は、オーストリア風のデザインを採用し、ヨーロッパを取り込んだ格式高い「大人の社交場」とする。

このほか、附帯事業として陸・海・空の交通の利便性向上、地域貢献として地元調達や環境保全に取り組むとした。県と設置事業者は共同で、IRの区域整備計画を策定し、2022年4月28日までに国に提出して整備認可を目指す。

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