ギャンブル化「公認」へ向かう米国のオンライン・ゲーム
日本の消費者庁がソーシャル・ゲームの「コンプガチャ」を規制する方向だと報じられている一方で、米国では、オンライン・ギャンブルを許可する動きが出てきている。
日本の英字新聞『The Daily Yomiuri』は、消費者庁に近い情報筋からの話として、「コンプガチャ」という人気のシステムを使ったソーシャル・ゲームを国がまもなく規制すると報じている。
消費者庁はまだ公式決定を出していないが、広範囲におよぶ決定が出た場合、収入の18~50%がコンプガチャの売り上げだという話もある日本のソーシャル・ゲーム業界は縮小するおそれがある。
コンプガチャのシステムは、日本以外のソーシャル・ゲームにはそれほど広まっていないが、西洋のソーシャル・ゲームにギャンブルに似た要素がないわけではない。
例えばPopCap Games社の『Bejeweled Blitz』ではゲーム内通貨を求めてスロットマシンを回すし、Zynga社の『Texas Hold’em Poker』は、あからさまなカジノのシミュレーション
だ。
というより、カジノがテーマのゲームは、いずれも実際のお金こそ支払われない(怪しいサードパーティを通してゲーム内通貨を販売しない限り)ものの、いまやソーシャル・ゲームのカテゴリーでは最も人気がある。
そして、米国の法的状況は、オンライン・ゲームで実際のお金を賭けることを、禁止するのではなく許可する方向へと 徐々に傾いているようだ。
これは、2011末年に出された米司法省の決定が大きい。
この決定では、「Federal Wire Act」 と呼ばれる1961年の法律が、オンラインのギャンブルを州内で許可することを各州に禁じているわけではないとされた。
カリフォルニア州、ネヴァダ州およびニュージャージー州は、さまざまなタイプのオンライン・ギャンブルを許可する法律を すでに検討している。
課税の対象となる売り上げを生み出す場所を新たに見つけ出して、州政府予算のマイナスを減らしたいからだ。
Zynga社のマーク・ピンカス最高経営責任者(CEO)は2月のカンファレンスで、同社のソーシャル・ゲームにギャンブルというジャンルは合うし、その方向を期待していると述べた。
最近サンフランシスコで開催された『Global Gaming Expo』の参加者たちも、ソーシャル・ゲームで現実のお金を賭けることの合法化を期待していた。
ただし、全米で合法化されるのは2014年以降だとも予測している。
【2012年5月18日 産経ニュース】
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